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「新・三銃士」完結 [テレビ]

 三谷幸喜さんの脚色で話題を呼んだNHKの人形活劇「新・三銃士」。5/28(金)の放送で最終話を迎えました。私は観る時間がなかったので、録画したものを今日観ました。1週間遅れのレビューで失礼します。


 率直な感想を言いますと、とても面白かったです。子ども向けの番組ですが、22歳の私でも十分楽しめました。


 ストーリーは、デュマの原作とは大きく違います。そもそも『三銃士』の内容は小学生には見せられないと思います(笑) 三谷さんはかなり大胆にストーリーを改編していて、だいぶソフトになっています。いかにも子ども向けっぽいストーリー上の飛躍というか、跳躍感は逆に清々しかったです。



 キャラクターの造形や人形の操演の良さもさることながら、私が一番感動したのはカメラワークです。子ども向けの人形劇とは思えない、まるで実写ドラマや映画のような本格的なカメラワークで、常に臨場感をかき立てられました。


 これはセットの造りとも関係するのでしょうが、導入シーンではカメラが流れるように動いて場面の全体像を表していきますし、奥行きのあるシーンではピントの操作で表現したりもします。ハイビジョン撮影に耐えられるセットや人形の造形も大変なクオリティだったのだと思います。


 そしてスキのない声優陣に声を与えられ、スタジオ・ノーヴァ(操演者)のみなさんに操られたキャラクターたちは、命を吹き込まれたかのように躍動していました。口が動かない人形で、姿形もデフォルメされているのに人間のように見えてしまうというのは、本当に不思議です。まさに子どもが想像力を養うのには、最適のプログラムだと思いました。


 声優陣では、特にミレディ役の戸田恵子さんの声は、聴き惚れました。コンスタンス役の貫地谷しほりさんは、回が進むほどに上手くなっていった印象です。


 一番印象に残った回は、ダントツで第35話「戦いの果てに」。反乱軍側の残兵として太田光さんがゲスト声優で出演した回です。軍人ではないのに戦争に駆り出され、人の命を奪うことを余儀なくされた農民ルミエールが、ルイ13世に戦争の愚かさを気付かせるという、終盤の重要なエピソードでした。


 いかにも現代的で、いかにも子ども向けのメッセージですが、それでもやはり、「新・三銃士」にこのメッセージを織り込んでくれた三谷さんが大好きです。


 たかが人形劇ですが、このときの太田さんの演技に私は目が離せなくなりました。農民の素朴さ、生み出す者が殺生を行う悲痛、戦争に対する諦念、すべてを声だけで表現し、真に迫る演技でした。三谷さんの脚本でこんなにカッコイイ演技しちゃうんなら、太田さんにも役者をやってもらいたいなぁって思いました(笑) 太田さんにこの役を当てた三谷さんもグッジョブです。なんだかんだでこの二人、お互いを認めてるんじゃないのかな。


 この作品での試みがどれだけ新しかったのかはわかりませんが、技術や表現は革新的なものがあったのではないかと想像します。おそらくCGは使ってないんじゃないかな…。CG全盛のこの時代にどこまでもアナログの質感の中で、人形劇でこれほどの表現をしたという意味で、「新・三銃士」は映像史に残る作品だと、私は感じました。


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イソップ

あきえもんさん、niceありがとうございます。

by イソップ (2010-06-07 20:54) 

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