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六公国シリーズ第2弾 <道化の使命>三部作 完読! [小説・本の紹介]

 今回は王道ファンタジー【六公国シリーズ】の邦訳第2弾ロビン・ボブ<道化の使命>3部作のご紹介です。<ファーシーアの一族>3部作の続編で、物語は前作の15年後から始まります。


黄金の狩人1 (道化の使命) (創元推理文庫)


仮面の貴族1 (道化の使命) (創元推理文庫)


白の予言者 (1) (道化の使命) (創元推理文庫)

左から
『黄金の狩人』
『仮面の貴族』
『白の予言者』



前の三部作はそれぞれ上下巻だったのですが、今回は3巻、3巻、4巻という大作になっています。なので写真は一冊ずつでご容赦ください。


 最初の作品を読んだのは、おそらく高校生の時だと思うのですが、長い時をかけて<ファーシーアの一族>から六篇を読んでみて、本当に読み続けてきて良かったと思いました。最終巻で様々な伏線がいくつも繋がっていく展開は、心の中のわくわくが止まらず、読み進める手を止めることができませんでした。


 主人公の名はフィッツ=シヴァルリ・ファーシーア。王家の私生児として生まれ、陰に生きて、苦しみ、悩み、死ぬほどの痛みを味わいながら、王家に忠誠を捧げて生き延びてきた男ですーーちなみに物語は全編を通して主人公の一人語り(一人称)で描写されており、読者は彼の心の動きに感情移入しっぱなしで読まなければなりませんーー。そんな彼が、この6作目に来て、ようやく報われたんだ、ささやかな幸せを得ることができたんだという思いが、すべてを読み終わった今、私の心の中に溢れています。


 すべてのあらすじを書くのは難しいので、割愛させて頂きますが、このシリーズは世界観の設定がとても巧みな作品です。ファンタジーの必須事項である魔法はもちろんですが、人々の生活や文化が細かく描かれています。王家の物語である以上、当然、国と国とのやり取りが中心になってきますので、異国との文化の違いや考え方の違い、それによる衝突も重要なテーマとして出てきます。


 さきほど主人公は影に生きたと書きましたが、幼少期から彼は暗殺者として育てられます。同じく庶出の師匠の下で、暗殺術を学び、権謀術数の中を生きていくというのもテーマの一つです。最初の頃は、ファンタジーのくせになんて暗い話なんだと思いました。


 物語に出てくる重要な魔法は二つ。人と人との精神をつなぐテレパシーのような魔法<技>。そして人と動物の精神を通わせる<気>。この世界の住人すべてが使えるものではなく、<技>は王家の魔法として尊ばれ、<気>は穢れたものとして持つものは迫害の対象にもなります。


 そして、ああ!我らがフィッツは、この両方を持って生まれてきてしまったのです! このことが彼の性格と彼を取り巻く環境をより複雑にし、物語をより深みのあるものにしています。


 翻訳も見事です。異世界ファンタジーで、独特の言い回しもあるのに、日本語の文章を読んでいるんじゃないかと思うほど、全く違和感なく読めます。鍛冶靖子さんの訳でなければ、読み切ることはできなかったかもしれません。


 そしてなんと、訳者あとがきを見るとロビン・ボブ氏はすでにこの続編も書いているとのこと。まだ翻訳される予定はないということですが、これはもうなんとしても訳して頂きたい。もちろん鍛冶靖子さんの翻訳で!


 宣伝のために一つキャッチーな情報を入れておきましょう。この物語の最終作のメインストーリーはまさにファンタジーの王道“ドラゴン退治”です。これだけでも、本を手に取る気になりませんか?

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