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小篇「名を捨て実を取る」アイドルのショート×3(没ネタ供養) [小噺・小ネタ]

「事務所をやめさせてください」


 私の決意は固かった。身体ひとつでこの事務所に入り、今まで耐えてきた。


「市川、本気なんだな。ただし、ウチから出て行く以上、このまま芸能界にいられると思うなよ」


 事務所の悪名は知っていた。両親にも反対された。それでも、あの両親の元にいるよりはいいと思った。


「今まで芸名として使ってきたお前の本名も、二度と名乗れなくなるぞ」


 この事務所がアイドルの本名を商標登録し、それを元にアイドルが辞めないように脅しているという噂も聞いていた。これまでの努力も、高いレッスン料も、もう戻ってこない。それでも、この地獄のような日々が終わるのなら、安いものだと思った。


「お前なんかな、名前だけでウチに置いてやってるようなものなんだ。その名前がなければなんの価値もないんだよ!」


「構いません。この名前は、そっくりそのままお渡しします。今までありがとうございました」


 深々と頭を下げ、事務所をあとにする私の背に、捨て台詞のような言葉が響いた。


「二度と芸能界の敷居をまたぐんじゃないぞ!市川 寿限無寿限無五劫の擦り切れ海砂利水魚の…」


 こうして私は、いまいましいキラキラネームを捨てたのであった。


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「春の小ネタまつり」〜小ネタの世界にいってらっしゃい〜 [小噺・小ネタ]

 「春の小ネタまつり」なるイベントを観覧しました。「みんなの経済新聞ネットワーク」主催のじわじわくる小ネタのイベント、春の小ネタまつり。「4月8日」を「小ネタの日」として日本記念日協会に認定されていることから、毎年この時期にやっているそうで、私は今回はじめて参加しました。

blog-413春の小ネタ祭り-1.jpg

 なんで4月8日なの?っていう話ですが、「ジワジワくるから小ネタの日」なんだそうです。この由来からしてジワジワくる感じですね(笑)


 メインMCはシブヤ経済新聞編集長の西樹さんとライターのやきそばかおるさん。特別顧問としてライターの渡辺祐さんも登場。リスナー仲間のツテでやきそばさんから直接ご招待を頂いて参加することになりました。結果的に入場無料でした。


 出演者のみなさんが持っているネタがどれもマニアックで、ずっとタモリ倶楽部を見ているような感覚でした(笑) お名前と内容だけご紹介すると…、

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小篇「犬、吠える」犬のショート×3(没ネタ供養) [小噺・小ネタ]

犬、飼い主(主)、飼い主の友人(友)

犬「ワンワン、ウーワンワン、ウーウーワン!」

友「お前の犬、結構吠えるよな」

主「ああ、ちゃんとしつけしてるからな」

友「いやいや、しつけしてたらそんなに吠えないだろ」

主「んーそうかな。ようやくここまで来たんだけどな」

犬「ウー、ウーワン、ウーウーウー」

友「あとお前の犬、やたらそのウーってヤツ、その唸るの多くない?」

犬「ワン、ウーワン、ウーウー」

主「お、なんだお前、お腹空いたのか、よしよし、ちょっと待ってろ」

友「うわ、スッゲェな、犬と会話してるみたいだな、ウケる〜」

主「いや何言ってんだよ、これだけはっきり言ってたら伝わるだろ」

友「え?なにそれ なにそれ?ちょっと待って。え?お前アレ?犬語とか分かっちゃう系のヤツ?うわ〜痛い奴キタわー」

主「おい、お前なに言ってんだよ」

友「それともアレか?バウリンガルか?何年か前にイグノーベル賞受賞したヤツか?アレつけてんだろ」

主「お前なぁ、いい加減にしろよ!ウチの犬をそんなトンデモ発明とかSFみたいなモノと一緒にするなよ!ウチの犬はちゃんと訓練して会話できるようになったんだから!」

友「その“会話”って言ってるのがヤバイんだよ!さっきから何で会話してんだよ!」

主「モールス信号だよ。“ワン”が“トン”で“ウー”が“ツー”な」

友「あ、だからウーが多かったのか…、って十分SFだよ!」

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小篇「スクール帰り」犬のショート×3 (没ネタ供養) [小噺・小ネタ]


ーオレはエル、しばらくの間、飼い主の元を離れてドッグスクールに通っていた。昔はやんちゃしてたが、今では従順なエリートドッグだ。今日、1ヶ月振りに上田家に帰ってきた。


飼い主「おかえりエル〜!会いたかったよ〜!」


犬「ワン」
ーああ、ご主人様!生まれ変わったオレの姿を見てください!


飼い主「じゃあ早速だけど、芸をやってもらおうかな」


犬「ワン」
ー任せろご主人様。今のオレはどんな芸でもできる。スーパードッグだ。訓練所帰りのオレにできない芸はない。


飼い主「おすわり」


犬「ワン」


飼い主「お手」


犬「ワン」


飼い主「チンチン」


犬「ワン」
ーどうだご主人様、こんなの朝飯前さ。こんなもんじゃないぞ、フリスビーでもボールでも、投げてくれればジャンピングキャッチぐらいやってみせるぜ!


飼い主「じゃあ、後方伸身2回宙返り3回ひねり!」


犬「ワン!」
ーいやそれシライ3!人類では白井健三しかできないやつ!しかも跳馬がなきゃムリ!って誰がわかるんだよ!男子体操界初のH難度って誰がわかるんだよ!


飼い主「えー、やってくれないの〜?じゃあ、フロントサイドダブルコーク1440(フォーティーン・フォーティー)」


犬「ワン!」
ーいやそれスノーボードハーフパイプで最も難易度が高いとされる技!日本では平野歩夢が得意としている。平野はこの技を武器に平昌(ピョンチャン)オリンピック金メダルの最有力候補とされている、って誰がわかるんだよ!


飼い主「いや犬なのにそこまで解説できるお前がすごいよ」


犬「ワン」
ーそれはオレのフルネームを見たらわかるだろ。


飼い主「え?上田家のエルだから上田エル?」


犬「ワン」
ー欧米風に読むとエル上田。エル上田はマセキ芸能社所属のお笑いコンビ「エル・カブキ」のツッコミ担当である。


飼い主「お前が行ってたスクールって、マセキタレントゼミナールだったの?って誰がわかるんだよ」

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小篇「しつけ」謝罪のショート×3(没ネタ供養) [小噺・小ネタ]

父「ただいまー」


母「アンタいい加減にしなさい!もう何回目だと思ってるの?」


たかし「ママごめんなさい!もう二度と、もう二度としないからぁ、お願い許してぇ!」


父「おいおい、どうしたんだ」


母「あらアナタお帰りなさい。アナタからも言ってくださいよ」


たかし「ごめんなさい!ホントにもうしませんから、この通りですぅうぅうぅ…!」


母「もう知らないわよ。こっちの身にもなってほしいわ」


父「まあまあ、たかしも謝ってるんだから、許してやったらどうだ」


母「冗談じゃないわよ。さっきからずっとあの調子なのよ」


父「いったい、何があったんだ」


母「今度の学芸会で浮気がバレた旦那役をやるから、謝罪のシーンの練習だって言って、ずーっと役に入ってるのよ」

※※※
父「え?え、どゆこと どゆこと?じゃあなに?小学校の?学芸会で?たかしが?浮気の旦那ってなんだそれは!」


母「劇を通して社会の厳しさを教えるんですって」


父「冗談じゃない!息子にそんな役やらせられるか!クレーム入れて学校側に謝罪させてやる!」

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小篇「星の瞬き」タイムマシーンのショート×3(没ネタ供養) [小噺・小ネタ]

「博士!私タイムマシンが欲しいの」


「なにタイムマシンが欲しい? そうだなぁ。それなら空を見上げてごらん。星が見えるかい?この星の瞬きは実は、いま、この瞬間の光じゃないんだ。一光年遠ければ一年前の光、一万光年先なら一万年前の光が、いま君の目に届いているんだ。それだけでも、時間旅行をした気分にならないかい?」


「へえ、なんだかロマンチックですね」


「もう一つ教えてあげよう。永遠に輝き続けるように思えるこの星たちにも、寿命がある。例えば、ほらそこに見えるあの星も、一万年前はそこにあって輝いていたけれど、もしかしたら今はもう、寿命が尽きて、爆発して、チリと化しているかもしれないんだ。いま君の目に映っていることが、必ずしも真実とは限らないのだよ」


「そんなの、そんなの寂しすぎます。それじゃあ何も信じられません!」


「じゃあ最後に一つだけ。遠い時間の経過が信じられないのなら、いま目の前の真実だけを信じなさい」


「え、それって、その真実って何なんですか?」


「いま、この瞬間に、この世でたった一つだけ真実がある。それは、私から君への愛だ。そしてそれは、未来永劫、変わることはないだろう。私と結婚してくれるかい?」


「ふふ、もう、博士ったら!そんな台詞でイマドキの女子大生が落とせると思ったんですか?タイムマシンでも乗って出直してきてください」


これが博士の101回目のプロポーズであることなど、彼女には知る由もなかった。

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小篇「同じ顔の男」タイムマシーンのショート×3(没ネタ供養その2) [小噺・小ネタ]

 目の前に自分と同じ顔の男が立っていた。


「お、驚いてるな、オレ、明日から来たお前なんだぜ」


「は、いやいや、え、なに?」


「信じられないなら教えてやろう。今朝お前は大便をした時に途中で紙がなくなって、慌ててお母さーん!って叫んだだろう」


「いや、そういうのいいから。え、なんで?なんで明日から来た?」


「ん?まだ信じてないな?じゃあ昨日の夜、お前はタンスの角に足の小指をぶつけて…」


「いやいやいや、なにおかしなこと口走ってるんだよ。分かったから落ち着け。なんだよそのテンション、明日のオレそんなキャラかよ」


「なに?まだ信用できないって?お前は昨日の昼間、片思いのゆきえちゃんに告白して、『キモいんだけど』って言われて玉砕して…」


「いや、知ってるよ!分かったから。信じてるから。オレ昨日から散々なんだよ!お前に言われるまでもなく、オレの今の気分は最低なんだよ!」


「お、ようやく信じてくれたか、いや実はな、お前は明日、下校中にタイムマシンを見つけるんだ、そのタイムマシンは自分が生きてる過去ならいつでも戻ることができて…」


「だ、か、ら!なんで今日なんだよ!」


「え?」


「全部起きたあと!告白も!タンスの角も!紙がなかったのも!全部起きたあとなの!普通さ、こういうのって何か悪いことが起こる前にさかのぼって過去の自分に忠告したりして、未来を変える的なやつじゃん!なんで全部起こったあとの今日に、お前は来てるんだよ!」


「いやお前が気落ちしてるのオレ知ってたからさ、明日こんないいことがあるんだぞ〜って教えてあげたくて」


「やり直ーし!お前の優しさはわかった。オレはお前に救われたよ、ありがとう。でも今すぐ戻れ!さっさとタイムマシンまで戻って昨日に戻れ、いいな!昨日の朝だぞ!」


「いや、実は戻り方の説明書、読むの忘れちゃって、戻れないんだ」


「オレほんとバカだー!」

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小篇「未来から来た男」タイムマシーンのショート×3(没ネタ供養) [小噺・小ネタ]

 タイムマシンで未来から来たという男に出会った。とても裕福そうには見えない、顔にアザのある男だった。男は言った。


「このタイムマシンは、1時間後には1人の人間を乗せて未来へ戻らなければならない。私はここに残る。君にぜひ、未来へ行ってもらいたい。なに、心配はいらないさ。これは定期便のようなもので、1時間おきに向こうとこちらを行ったり来たりしている。未来が気に入らなければ、すぐ戻ってくればいい。私のいた時代は、私のようなゴロツキでさえ、簡単にタイムトラベルができるほど、タイムマシンが普及しているのだよ」


 私は文字通りその男に乗せられて、タイムマシンで未来へ行くことにした。私はストレスと競争ばかりの今の世の中に飽き飽きしていた。例え未来がどんな時代だろうと、今を生き続けるよりはマシだろうと思ったのだ。


 たどり着いた先は荒野だった。遠くに廃墟となった未来都市が見える。目の前では無数の人間が殴り合いをしていた。どうやらこのタイムマシンを巡って争っているようだ。


 その瞬間、私は落胆とともに悟った。私はここで、1時間も生き延びなければならないのか、と。

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オモシロアリの研究 [小噺・小ネタ]

 このほど、M大学の研究チームが、オモシロアリの交配に関する研究の成果について発表した。


 オモシロアリとは日本の東北地方に生息するアリの仲間で、昆虫の体節を大きく三つに分けた頭部・胸部・腹部のうち、頭部だけが白いのが特徴の種である。和名の由来は、まさに頭の部分、つまり面(おも)が白いというこの特徴から命名された。


 さて、ここに別の種類のアリがいる。和名をオジロアリという。こちらは南米に生息するアリで、もうお分かりと思うが三つに分けた体節のうち腹部だけが白い。なぜハラシロアリとならなかったのか気になるところだが、尾っぽの方が白いのだから、見た目としてはしっくりくる。


 M大学のチームの研究というのは、この二種の交配だ。頭部だけが白いアリと腹部だけが白いアリ、このアリ同士を交配させたら、果たしてどんなアリが生まれるのか。この研究をくだらないと思うか、興味深いと思うかは人それぞれだろう。


 チームリーダーである八田教授は、この研究のために南米に飛んで希少種であるオジロアリの検体をアマゾンの奥地で千体以上も採取したというから涙ぐましい。


 苦節二年、様々な角度からの研究の末、ついに交配に成功し、生まれたアリは皆様のご想像通り、頭部と腹部が白い、全く新しいアリとなった。そしてこのほど、このアリが新種として認定され、世の人々の知るところとなったのだ。


 ここで議論となったのが、新種のアリの名称である。命名権はリーダーである八田教授が持つことになったが、悩んだ彼はチームのメンバーと話し合うことにした。ここで事態は思わぬ方向へと進むことになる。

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謎かけで「第4回 ネゴキング」獲得! [小噺・小ネタ]

 イソップは「ネゴキング」の称号を手に入れた!


 ブログ解析サイト「blogram」さんが行っている寝言つぶやき企画「ネゴトーク」。これは言ってみれば「お題付きツイッター」のようなもので、様々な事柄に関する「ひとこと寝言」を投稿できるサービスです。


 このサイトでは定期的に、この「ネゴトーク」を使って、あるお題に関する「寝言」をコンテストのように審査するイベントを行っています。それがネゴトークイベント「〜おもしろネゴトNo.1〜 ネゴキング」です。


 私が投稿した第4回のお題は、『「夏の謎かけ」に挑戦!』ということで、「花火」「オバケ」「おじいちゃん/おばあちゃん」のうち、どれか1つをお題にした謎かけを作るというものでした。審査は運営側の評価で決まるということだったので、真剣に考えれば上位に入れるのではないかと思い、いくつかひねってみました。

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